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中国から帰ってきた人のブログ。

中国から帰国した後の生活をつづるブログ。読書、映画、音楽、日々のできごと等々記録していきます。
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今日知り合いから聞いた話から。

昔と今では、好きなことやる時の情熱の傾け具合が違うよねって話を60代前後の人としていた。


ビデオ録画機能すらなかったから、スタッフロールをガン見して製作者の名前調べたとか
ネットも掲示板もなく、オタクはひたすら孤独に道を極めていたとか。

昔のオタクはよりディープだったという本からの受け売りだったんだけど、実際どうだったんですかと。


その人はまさに60年代、大学紛争時代に大学生活を送った人だ。
大学の後半2年は、大学で何が起きているか分からない状態。
授業もなく、大学は崩壊すると言われた。
勉強をしたい人たちは教授の部屋に行って講義を聞いたり、自分で勉強するしか方法がない。
その人は日本の大学にいても勉強できないと思ったから、外国へ留学して勉強を続けるという手段を取ったそうだ。


そして今。
ダイソーで売られている100円の語学学習CDに驚いた。
大学生の語学の教科書についているCDに驚いた。
「だって私達の頃は、ネイティブの声を聞く手段は、実際にネイティブに会う以外なかったんですから。」
もっと驚いたのは、その語学CDを開封すらしない学生がいること・・・。


ネット社会が発達して、「オタク」は広く普及した。
前みたいに孤独でもない。
知識は手軽に調べられる分、前よりディープなオタクは減った・・・。


卒論を書きながら、30代前後の教授に、
「今は手軽でいいね。僕らの頃は、3日前になると清書にかかってないと間に合わなかったから。」
当然のことだけど、今の30代以上の人が大学生の時は、PC・ワープロを貧乏学生がもてるはずもなく、皆手書きで論文を制作していた。
資料として集めた昭和期の、それも長大な論文を見るは全て、手書きで書かれたものなのだと思うと頭が下がる。すごいなあと思わざるを得ない。

ワードは便利だ。
たぶん、私は物を書くときは、もうこれを使わないと書けなくなっている。
時代の流れに善悪は無い。
全部そうなって然るべき。
当然だけど、便利な方がいいに決まってるじゃないか。


でも、ネットもPCもない、昔の人たちを小説や論文で身近に感じるとき、
この人たちの孤独とか何かをする時の面倒くささとかが、今の何倍も近くにあったのだなあと思う。

便利、簡単にものを調べられる、手に入る。でも深い思考を奪われている時代と、
不便、ものを調べるには複雑な手続きが必要。その分煩雑なものに時間を奪われない、濃いオタクの存在する時代と、私は後者に憧れるんですよねえ・・・。

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